会社経営に行き詰まって相談にいらっしゃる経営者の8割ぐらいの方が、半年〜1年ぐらい前に入院していたというのは、経営難が経営者に心身をむしばんでいたことに他ならないことを裏付けているように思います。
糖尿病、胃ガン、大腸ガン、脳溢血、などの手術をうけて、「ようやく体力を取り戻してきた。しかし、これ以上、会社経営を続けるだけの自信がない……」と寂しそうに話しをされます。
「頑張れるだけ頑張ってきたから、これでは周りに迷惑をかけるだけだから会社は整理したい……。しかし、女房のために、保険は継続しておきたい……」
と、入院中に会社経営と家族とのあり方について、様々なことを考えていたのだという。
また、高齢の経営者の場合は、認知症の気配を感じると一緒にいらした家族の方が心配しておられるケースもあります。
認知症は、高齢化による単なる「もの忘れ」とは違い、いくつかの認知障害によって、社会での生活に支障をきたす状態をいいますが、「アルツハイマー型認知症」と、脳の動脈硬化からくる血管障害で細胞が死滅する「脳血管性認知症」があります。
最近では、それらの「混合型」や「ピック病」「若年性アルツハイマー型認知症」などもあり、現在では認知症を完治させる薬や治療法がないだけに心配でなりません。でも「運動」「食事」「学習」「環境」などにより、それなりの予防が可能なことが解明されつつという情報もあり、経営者も家族も、誰もが患者になるかも知れないことを十分に認識した上で会社経営に当たるべきではないでしようか。
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