世界経済の中心的な位置づけにいて巨大化してき
た「投資銀行」のリーマン・ブラザーズの破綻が報じられたのは2008年9月15日のことだった。
何と168年の歴史があったというのだか、破綻するのは本当に一瞬だったが、
1930年代に起き
た大恐慌の時のようにテントシティー(日本では派遣村)が公園内には入村者が列をなす光景があった。
「投資銀行」は、私たちが日常的に利用するように預金を集めたり、
小切手の決済をするようなことは
せず、国や企業が資金調達を必要とするときに投資に応じてくれる銀行で、企業のM&なども行ってい
て企業の業績が向上するように支援をして、
大きく成長させそこから利益を得る金融機関です。
また、住宅ローン債権を集めてそれを有価証券の形にした「証券化商品」を世界中の機関投資家に販
売し、そこから利益を得るというハイリスク・ハイリターンの事業が、
サブ・プライムローンが「金融
ウイルス」と変態し、その金融ウイルスが組み込まれた高利回りの「証券化商品」として世界中にばらまか
れ、金融機関と金融機関の甘言に乗って購入した企業が利益を享受していたが、不健全なバブルな経済に天にも
昇る気分で踊り酔いしれていた投資家に対するツケは、瞬時にして世界経済を奈落の底に突き落としたのだ。
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