♪〜朝〜だ夜明けだ〜潮の息吹〜♪〜、ぐ〜んと吸い込〜む〜♪〜♪〜、海〜の男だ〜艦隊勤務、月月火水木金金〜♪〜と、少々時代錯誤だと感じるかも知れないが、金融機関にリスケジュールを申し入れ苦しい資金繰りを凌いでいる小規模企業の経営者は、365日、24時間勤務を辛いなどと言っている余裕はない。
月月火水木金金〜と、土日の休日があることに時間が惜しいとさえ感じることがある。
リスケジュールの期間が終了する前に、赤字体質を生んでいる社内体制をしっかり改善して、業績を回復してリスケ前のように元本を返済できるようにするにはそれ相当の余裕資金を蓄積しておかなければならない。
カレンダーが赤や青い文字になっているからといって人々の生活は止まっているわけではなく、大切なお客様や下請け企業が我社とコンタクトをとりたいと思っているかも知れない。
「もしもそれがクレームだったりしたら・・・・」と考えると居ても立ってもいられない。
例え社員が休んでいようとも、社員が無駄なく行動できるようになるための中間管理職への指導書や組織体制の見直しを行う。
指導書は、社長自身の言葉で、一字一句を分かりやすく社員の心に届くような思いを込めてつくりあげることが大切だ。
経営者が会社経営が窮状に直面し、リスケジュールの道を選択しなければならなくなったのは、これまでの経営のあり方に問題があったと自覚することが、企業再生に取り組む総ての原点なのである。
◆本気で取り組むとスピードと勢いが見える
経営者に訴えます。
「もしも、会社がダメになってしまえば総ての財産を保証債務の代償として剥ぎ取られることになるのですよ・・・・」
「自分の資産だと言っても、財産価値より担保や連帯保証人としての保証債務の額の方が多ければ債権者のモノと同じことなのですよ・・・・」
「お金で買えたモノは一旦手放して借金を減らしましょう。会社を建て直したらきっと買えるようになります・・・・」
「企業再生は、経営者の個人財産を吐き出す覚悟で捨て身になって取り組まなければ、社員や債権者の協力を得られませんよ・・・・」
「個人資産が有りながら、社員に賞与を支払わなかったり、リスケは考えられませんよ・・・・」
金融機関の貸し剥がしは、再生に取り組む経営者の態度が大きく影響してきます。
社員の士気の向上、金融機関の支援、取引先の理解と協力、などがあってこそ会社経営が成り立つと言うことを忘れてはいけない。
ズルズルと決断できなかった社長が、私欲を捨てて行動を起こすことによって、社員も、金融機関も、取引先も総ての力が結集し”一気呵成”の勢いで目標を達成することが可能になるのである。
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◆縮小することを恥ずかしいと思うこと勿れ
易経に「尺蠖(しゃっかく)の屈(かが)めるは伸びんがため」という言葉があるが、小規模企業経営者が肝に銘じていなければならないのは、事業規模を縮小することや余分な資産をときには手放すこともしなければならないのだ。中小零細企業経営者が経営が行き詰まりリストラに取り組むとき、資産処分は恥ずべき事ではなく、自在に縮小拡大ができる才覚を持つことが大切であるということを厳しく教えられた。
精鋭部隊と自負できる組織に相応しい社員を育て上げることに資金を投入することを惜しまず、会社のために…、上司のために…、自分自身のために…懸命に働いてくれる社員が育ったとき、会社の事業は盤石な経営体制が整ったと言って過言ではない。経営者の余剰資産の処分は縮小ではなく、無形ながら成長し続ける資産へと転換したに過ぎないのだから、何ら恥ずべき事ではないのだ。むしろ、持ち続けることの方が滑稽な様なのであることを理解すべきではないだろうか。
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