できることならば、相談に来社する企業経営者の総ての人を再生へと導いてあげたいと思っているのですが、2〜3時間の相談時間が終わり帰り際に交わす会話で再生できる経営者と、恐らくそうはならないであろう思われる経営者の明暗の状況が歴然とした違いとなって見えてきます。
再生できる経営者は、再生させたい願望の目標点を明確にし、経営者の行動姿勢がその目標に沿って堅実に行動をとっています。何度も自分に足りない点を聞き直し、メモをとり後日それを文書化してFAXしてきます。
しかし、再生できない経営者は、会話の中で問題を指摘されたことに対し憮然とし、帰り際の挨拶もそこそこにして、エレベーターのドアを急いで閉めるのが分かります。
まさに、「経営を続けていきたい」と言う願望と、再生に向けて一つ一つの行動を目標に沿って堅実に励行する「経営者の行動」との乖離に気づいていない経営者は、自分のやってきたこれまでの行動が正しいと思っているわけだから変わりようがなく、今までの延長線上にある破綻への道を辿ってゆくことにも気づかないのです。
リスク・カウンセラーとしては、どんな相談者に対しても歯に衣を着せることなく、事実を事実のまま、感じたことを感じたままに伝えることが大切であると信じています。
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