激動する政治・経済に翻弄されてきた社会的な弱者といわれる病弱な人や小規模企業の頑張る
経営者へエールを贈ることを目指して発刊し、煩悩に迷走をしながらも今号の発刊となりました。
奇しくも108号目の発刊にたどり着いたことに、大晦日の夜から元旦を跨いで、寺院に参拝して
『除夜の鐘』を108回打つという謂われをさぐり、10年目の120号、そして200号に向かう為の
節目にしたいと思います。
1.煩悩の数を表すという説
人間のもつ五感+意識の第六感を併せた・・・・
◇眼(げん) ◇耳(に) ◇鼻(び) ◇舌(ぜつ) ◇身(しん) + ◇意(い)
の6つを六根といい・・・・
そしてそれぞれに・・・・
◇好(こう:気持ちが好い)
◇悪(あく:気持ちが悪い)
◇平(へい:どうでもよい)があるので・・・・
つまり…六根×三で18種。
その18種に対して・・・・
◇浄(じょう:きれい)
◇染(せん:きたない)の2類があるので・・・・
18種×2類で36類。
その36類に対して・・・・
◇前世 ◇今世 ◇来世
の三世に亘るものであるとして・・・・
36類×三世で108となります。
2.一年間を表すという説
一年間は十二ヶ月あります。・・・・・・・・12
一年間に二十四節気があります。・・・・24
一年間に七十二候があります。・・・・・・72
12+24+72=108となります。
3.四苦八苦を表すという説
鐘をつくことで自分の身にかかる「四苦八苦」を取り除いてもらうということから数字の語呂合わせの
説です。
つまり・・・・四(4)×苦(9)+八(8)苦×(9)=
36+72=108…ということです。
一般的には、107回目までは12月31日迄につき、零時を過ぎたら1回つくものだとされているようです。
昔はNHKの紅白歌合戦が終わりに近づいた頃から除夜のうつ音が聞こえてきたように思い出されます。
◆敬服します…汗をかくことを惜しまない経営者
リーマンショック、震災などによって、取引先からの注文が一気に40%ダウン、70%ダウンしたり、
取引先が倒産してしまったという理由で債務超過に陥り、断腸の想いで破産の手続きを踏まなければ
ならない経営者の心情はというと、家族に対して、社員に対して、取引先に対する懺悔の気持ちで心が
破裂せんばかりの状況になっているに違いない。
言葉でこそ表現はしないので、体験したことのない人には不甲斐ない気持ちや屈辱的な精神状態は
到底想像ができないことだろう。
少額管財事件として比較的短期間に債務整理と免責の同時廃止が可能な人も、民事再生の方法に
よって再生を図る人も、あまりにも大きな債務に再生計画のめどが立たずに破産申し立てをする人など…。
その状況は百人百通りの法的手続きによって解決されていきますが、法的手続きの最中にとる本人
の姿勢によって、すべての手続きが結了した後の本人の清々しさが、大きく異なっていることに
気づきました。
自分自身のこれからのことを案ずることよりも、会社を整理した後の社員の再就職先を優先的に
心配し、その採用を依頼するため「汗を流すことを惜しまず…」取引先を走り回っていた経営者には、
さすがに胸が熱くなるものを感じました。
そんなときの経営者の、自分さえ良ければという一切の邪心がない“煩悩即菩提”を感じるひたすらに
汗を流している行動に、最大限の敬意をもって学ばせていただいています。
リスク・カウンセラーを続けていたなかで、何よりも心が浄化されると感じる出会いとでもいえるのでは
ないでしょうか。
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