関係書類を拝見し、前述のお話しを聴かせていただいたが、契約書もさることながら、本人達は業者の物件を未だ見ていないと言うことなので、全部の調査が終わるまで契約日を直ちに延期するように先方に通知するように言うものの、ご本人達はなぜかそれを躊躇うような言動を並べていることからも、これまでの経緯の中で、未だ話し切れていない何かがあるような印象でした。
早速、2つの物件をそれぞれ現地に行って確認し、写真を撮り近隣調査と法務局と区役所から法的規制等の条件などの情報を収集し物件査定をしました。
それにより分かったことを改めて整理してみると……
@当初底地権を買い受けていた業者から、他の業者に売却されており、新たな所有者との交渉になっている。
A経済的な理由から、業者が提示するように底地権を購入することができない。
B業者から12年後(次の更新時)に明け渡してく れと言われた。
C業者所有の不動産を代替え物件として等価交換をすることを提案された。
D契約書の内容は、業者物件(再建築不可物件のため評価額は500万円以下)と、相談者物件(現時点での借地権評価額は1500万円)とを同時売買する契約であった。
E新たな業者の言動には威圧感があり、強行な行動には恐怖感さえ感じている。
相談してきた友人には、この案件は契約を中止すべきであることを伝え、できれば家族全員が理解できるように調査資料の説明をしたいと言うと、ホッとしたように「ありがとう。私も同感です。そうして上げてください……!」とのこと。
本人に直接連絡を取り、とりあえず全体像を説明して契約中止を勧めましたが、なぜか中止のことに触れると、「それば出来ない…」と言わんばかりの受け答えになることが、とても気になっていました。
「なぜだろう……。未だ何かそれが出来ない理由があるのだろうか……」釈然としないまま、後日、その日程の返事をいただくことにしました。
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