「今いちばん気がかりなことは?」という問いに、義父に迷惑をかけることと、妻が療養中なので健康保険証は欠かせず、倒産して収入がなくなったときの高額な保険料のことだというのです。
確かに国民健康保険の保険料は、本人の前年度の所得に対して計算されてしまうので、月給100万円をもらっていたことがこんなところで影響してくるとは考えていなかったようです。
ふたたび資料を見せていただき、2時間ほどかけてスクリーニングをしてみました。売上計画、利益計画などから「事業計画書」を、試算表から「清算B/S」をつくり、3ヶ月、1年、3年の「資金繰り表」を作成してみましたが、再生させるには「神風に期待(?)」するしかないぐらいの状況でした。
何度数字を見直してみても、元気だった社長の気力がすっかり減退ししているのですから「受注計画」が期待できなく、「Xデー」までに何をしておいたらいいのかを知りたい様子でした。
@これからは社長の給料は支払わない。あるいは、決 算の直後であれば議事録を作成しさかのぼって1 0万円ぐらいに減額しておくこと。
A生活費は、社長が会社に貸し付けていた分を「借入 返済」としておくこと。今年度の所得がなくなれば 来年になって支払う「地方税」「健康保険料」が低 くなるからです。
B持ち家であれば「保証人」になった際に売却してす でに自分の所有物ではないと思うこと。住宅ローン が残っているとすれば「ローンを完済」まではお金 を貸しているローン会社からの借り物だと思うこと。
C義父には、まず深々と詫びを入れること。そして全 ての状況を隠すことなく説明して、誠意をもって速 やかに対応すること。
D社長が精神的に強くなり健康であること。ひとりで悩ん でいないで、気がかりなことや問題などは先送 りせずに 「リスク・カウンセラー」に相談して速やかに解決して おくこと。
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